武田薬品が欧州製薬大手シャイアーの買収を決断しました。約7兆円という買収額は、これまで日本企業による海外企業買収としては最大規模だったソフトバンクによる英半導体設計会社アーム社買収の約3.3兆円を、2倍以上も上回ります。この大胆な決断の裏には、同社の新薬候補が少ないことや海外市場に食い込めていないなどといった武田の焦燥感があるとされます。シャイアー買収がそれらの課題解決につながるかどうかが分かるには数年を要すると思いますが、その間にも警戒が必要なのがマーケットの動きです。
続きを読む2018年04月
投資先進国の米国で、アクティブ・ファンドからインデックス・ファンドへの資金シフトが鮮明です。投資信託の評価会社であるモーニングスターによると、今年2月までの一年間で、米国株のアクティブ・ファンドから2200億ドル超の資金が流出し、逆にパッシブ・ファンドには1980億ドルが流入しました。ブルンバーグの試算では、このペースの資金シフトが続けば、米国の株式ファンドでは来年にもインデックス・ファンドの運用額がアクティブ・ファンドを追い抜く公算が高いと言います。でもインデックス・ファンドは本当には賢い運用法なのでしょうか?
予見不能なトランプ政治や世界各地での地政学的リスクにも関わらず、米国経済は未だ健在と見えます。米国の株価は今年に入り一進一退となっているものの、まだ過去最高水準近辺です。雇用環境改善の割には低い伸び率にとどまっていた賃金も、3月には前年同月比で2.7%となり、前月の2.6%から少し加速してきました。しかしそんな好調さの裏で、悪化を続ける数字もあります。
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ここ数年、流通や出版など様々な業界で、中間業者を省く、いわゆる「中抜き」が多く見られるようになってきています。その流れは今のところ反転する兆しがなく、多くの卸売会社や出版取次会社を苦境に追いやっています。金融業界は現在フィンテックの進攻で大きな構造転換を迫られつつありますが、ここでも中抜きの波は押し寄せつつあるのでしょうか?
以前、ESG投資とは何かについてこのブログで書いたことがあります。
繰り返しを避けるためここでは詳細は省きますが、要は、「E(=Environment、環境)」「S(=Society、社会)」「G(=Governance、企業統治)」に配慮している会社に投資をするという投資手法です。
続きを読むキャッツアイ・
マネー・アドバイザーズ代表
兼 ミク(3歳♂猫)の秘書
証券アナリスト、ファイナンシャルプランナー1級、宅建等の資格保有
国内外の金融機関でマーケットに関わる仕事に長らく従事、
現在は資産運用のコンサルタントを行いながら、マーケットに関する情報を発信中
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