くるくる猫の目

金融マーケットや世界経済に関わるニュースの中で、私的に気になる話題を取り上げています。
あと、 時々ねこの話も。

ハイイールド

債券投資では、タイミングと年限選びが重要に!

フラット


以前に、外国債券(外債)の概要について、外貨預金と比較しながら書いたことがあります。

そして先月にも、多少加筆をしつつ、ファイナンシャルフィールドで基本的な外債の仕組みについて書きました(「①外貨運用を始める~外国債券とはどういうものか?」「②実際に外債に投資する上での注意点は?」)。

外債に馴染みのない方にもその特長をお伝えしたいとの考えからですが、気づけば、2018年1月と比べて先月はむしろ外債の注意点を指摘するトーンも強まったようです。
理由としては、最も代表的な外債である「米国債」の市場環境が大きく変化していたことがあります。
それは主に、イールドカーブの形状です。

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市場にあふれるBBB格社債・・・思い出されるリーマン時のAAA格大量格下げ

B

今年は世界的にM&Aが活発となっています。米調査会社トムソン・ロイターによると 、今年1月―9月のM&A(買収・合併)は3兆2484億ドル(約370兆円)となり、過去最高となりました。総額が大きいだけでなく、大型案件の多さも今年の特徴です。100億ドルを超す案件は年初来9月末までに40件あり、昨年同時期と比べて7割増しとなっています。国内勢でも、武田薬品がアイルランド製薬大手シャイアーを約460億ポンド(約6兆8千億円)で買収し、大きなニュースとなりました。こうしたM&Aの増加や大型化の背景には、技術革新の流れが速い中、多くの企業が時間を買う戦略に打って出ていることがあると見られます。しかしそれ以上に重要な前提となっているのが、世界的な資金調達の容易さです。 続きを読む

武田薬品の大胆な決断・・・BBBの春がつづけばいいが

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武田薬品が欧州製薬大手シャイアーの買収を決断しました。約7兆円という買収額は、これまで日本企業による海外企業買収としては最大規模だったソフトバンクによる英半導体設計会社アーム社買収の約3.3兆円を、2倍以上も上回ります。この大胆な決断の裏には、同社の新薬候補が少ないことや海外市場に食い込めていないなどといった武田の焦燥感があるとされます。シャイアー買収がそれらの課題解決につながるかどうかが分かるには数年を要すると思いますが、その間にも警戒が必要なのがマーケットの動きです。

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社債市場から先週、多額の資金流出 ~ 継続すれば「限界点」につながる?

EXIT


以前、アップルを始めとする米国の大手IT企業などが、今後ドル建て社債の売り手に回る可能性が高いというを書きました。

しかしどうも、足元では売りにくい状況となってきたようです。

 

世界で3番目に大きいドル建て債券ETFである、iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF (”LQD”)から先週(5日~9日)、20億ドルもの資金が流出しました。
同ETFにとって、2002年の運用開始以来で最大の流出額であり、全資産に占めるその割合も5.5%と過去最大です。

資金流出は今週に入っても止まらず、14日水曜日には、単日としては過去最大の9.2億ドルが流出しました。
全資産に対する割合は2.7%となり、前回の金融危機の時以来の大きさです。

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ハイイールド債とは何か? ~割高か、それとも買いどきか?

投信


国内で販売されている投信の中にも、「ハイイールド債」で運用しているものが最近多く見受けられます。

 

ハイイールド債というのは、一般的に「高利回り債」と訳されます。

なぜ高利回りなのかというと、債券の発行体の信用力が低かったり、通常よりも投資家にとって不利な構造となっているなど、リスクが高い債券だからです。

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運営者情報
北垣愛

キャッツアイ・
マネー・アドバイザーズ代表 
兼 ミク(3歳♂猫)の秘書

証券アナリスト、ファイナンシャルプランナー1級、宅建等の資格保有
国内外の金融機関でマーケットに関わる仕事に長らく従事、
現在は資産運用のコンサルタントを行いながら、マーケットに関する情報を発信中



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