くるくる猫の目

金融マーケットや世界経済に関わるニュースの中で、私的に気になる話題を取り上げています。
あと、 時々ねこの話も。

米国債

米中の争いの戦線は資本市場にも。破滅的混乱を懸念。



ねこ けんか

ワシントンでは現在、米中の貿易協議が行われています。トランプ大統領は初日の協議について、「とてもうまくいった」と語り、本日のマーケットには協議の進展について楽観的なムードが漂っています。

しかし、今回の話し合いでお互いの関税率が多少引き下げられたり、或いは対象品目が減らされたとしても、米中の覇権争いが今後も続くことは確実です。そしてその戦線はどんどん伸びており、最近では資本市場にも大打撃を与えかねないニュースがありました。米メディアのブルームバーグが報じたもので、ホワイトハウスが米国の証券取引所に上場している中国企業の上場廃止を検討しているというものです。また、米国の公的年金が中国企業の株を購入することも制限したい考えだと報じました。米国財務省やナバロ大統領補佐官などは、その報道の一部についてすぐに否定するコメントを発表しましたが、火消しを急いだのは、それだけこの報道のリパーカッションを懸念したためともみられます。



これについて、ファイナンシャル・フィールドに詳細な記事を書いております(「先鋭化する米中対立は、資本市場に破滅的混乱も」。宜しければ、こちらをご覧ください。続きを読む

債券投資では、タイミングと年限選びが重要に!

フラット


以前に、外国債券(外債)の概要について、外貨預金と比較しながら書いたことがあります。

そして先月にも、多少加筆をしつつ、ファイナンシャルフィールドで基本的な外債の仕組みについて書きました(「①外貨運用を始める~外国債券とはどういうものか?」「②実際に外債に投資する上での注意点は?」)。

外債に馴染みのない方にもその特長をお伝えしたいとの考えからですが、気づけば、2018年1月と比べて先月はむしろ外債の注意点を指摘するトーンも強まったようです。
理由としては、最も代表的な外債である「米国債」の市場環境が大きく変化していたことがあります。
それは主に、イールドカーブの形状です。

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トランプ政権は貿易戦争をする余裕があるのか? 財政悪化で中国への配慮が重要に

米国と中国


トランプ大統領が中国に対し、あからさまな貿易戦争を仕掛けています。

11月の中間選挙を意識した行動であると見られ、米中間、或いはグローバルに絡み合う交易関係をきちんと理解したうえでの政策だとは決して思われません。貿易戦争となれば米国にとっても失うものは非常に大きいはずですが、トランプ氏はツイッターで「Trade wars are good, easy to win(貿易戦争はいいことだ。勝つのは簡単だ。」などと、うそぶいています。しかし、もし中国が報復関税などではなく、米国債の売りという形で対抗してきても、強気を装っていられるのでしょうか?


(この記事は、3月24日付のZuu online に掲載されたものの抜粋です。全文はこちらをご覧ください。)



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初めての外貨運用 ~ 外貨預金と外債、どっちがいいの?

ドルと貯金箱


運用の基本は「資産分散」。

ということで、米ドルを買ってみようと考えた方。

でも、その米ドルをどうやって運用したらいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。

いきなり外国株というのもハードルが高いし、やはり最も身近な外貨運用といえば外貨預金でしょうか。

でも実は、外国債券というものもあるのです。

ここでは、外貨預金と外国債券(外債)のメリット・デメリットを徹底比較してみます。

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ドル建て中短期債に新たな上昇圧力? 債券の大口投資家だったアップルが売り手側に?

りんご


昨年来、ドル建て中短期債の金利上昇ペースが速まっています。

米国経済が堅調で、FRBが金融引締め路線を続けていることが背景にあります。

しかも昨年末、米国では30年ぶりの大型減税が決まりました。
これによって景気が過熱しかねないとの見方も、金利上昇に一層の拍車をかけていると見られます。


しかし実はそれ以外にも、この大型減税にはドル建て中短期債にとってのネガティブ材料が含まれていました。

それは、レパトリ減税です。

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北垣愛

キャッツアイ・
マネー・アドバイザーズ代表 
兼 ミク(3歳♂猫)の秘書

証券アナリスト、ファイナンシャルプランナー1級、宅建等の資格保有
国内外の金融機関でマーケットに関わる仕事に長らく従事、
現在は資産運用のコンサルタントを行いながら、マーケットに関する情報を発信中



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